谷川俊太郎さんが文を書いたこの『とき』という絵本を読むと、
屋久島の杉はもしかしたら
この絵本の最初にある「おおむかしの もっと むかし」あたりに
芽ぶいたものかもしれないと思ったりします。
私たちはもちろんそんな時代のことは知らないけれど、
屋久杉はずっと見てきたのでしょう。
「むかし」も「おとうさんの こどものころ」も、
「おととし おばあちゃんが なくなった」ときも、ずっと。
この絵本だって、そうです。
最初に生まれたのは1973年。半世紀も前になります。
そして、今年(2023年)4月には第7刷として、また新しくなりました。
誰にも等しくある「時(とき)」。
大切なのは、それを大切に使うかどうか。
時間をかけて大きくなった屋久杉は堅牢で確かな命となって
島の暮らしを支えてきたそうです。