日本の有名な昔話こそ、きちんと子ども達に届けたいもの。
この絵本は、再話が石井桃子さん、絵が日本画家の秋野不矩さん、と
安心して読めますね。
子どものいない老夫婦が、おてんとうさまにお願いして、
親指ほどの小さな男の子を授かります。
「いっすんぼうし」と名づけられた男の子は、
都で一働きしようと、旅に出ます。
都でも堂々としていたいっすんぼうし。
小さな体とはいえ、しっかりと自分に自信を持っている姿は、
とても頼もしいです。
きっと、老夫婦の育て方もよかったのでしょうね。
おわんの船、箸の櫂、打ち出の小槌・・・。
やはり知っておきたい言葉ですね。
だからこそ、しっかりとした絵でイメージを持っておきたいですね。
私にとっても、子どもの頃読んだ昔話の絵は、美しい日本画風でした。
石井桃子さんの再話の文章も美しいですね。
改めて、良質の昔話絵本のありがたさを痛感しました。