今回のお話は、クラスの出し物で、急きょ主役の子の代役をすることになったナナが、三毛猫一座の役者たちに出会い、彼らやシルクの会話を聞いて、自分らしさに気づいくお話。
ちょっと消極的な人には「頑張ったって、どうせ集団の中でキラキラ目立つ人のようにはなれない」という、ちょっと妬みみたいな想いって、心のどこかにありますよね。
それをシルクは気持ちいいくらいに、一刀両断してしまいます。
といっても、他人を傷つける言い方ではなくて、口調はサバサバしていますが、「人にはそれぞれ個性もあるし、色もある」というようなことを言って、やる気を促してくれるのです。
あんびるさんの描かれる世界では、言葉があたたかで優しく紡がれている気がします。
イラストも毎回大変可愛らしく、うちの子は新刊が出るたびにますますあんびるさんの世界が好きになっていくようです。
同じような「自分探し」がテーマの作品として『ぼくを探しに』とか『じぶんだけのいろ』などの絵本があります。
まだ、読まれていない方は絵本といえど、侮れない作品なので、ぜひ読んでみてください。