素朴な雰囲気の小さな絵本です。
雪に埋もれたリンゴの木を見つけたマルチンは、「おもしろい棒が立ってるよ」とお母さんに言います。「リンゴの木よ」と答えるお母さん。
それからマルチンは、実のなるのを心待ちにしてリンゴの木のお世話をします。
うさぎにかじられないように金網を巻いたり、しおれてしまった木を心配して水をあげたり。
マルチンの疑問にやさしく答えてくれるお父さんやお母さんが素敵です。
こんな風に身近に、季節の移り変わりや自然界の不思議、収穫の喜びを感じられるのっていいですよね。
淡々とした絵本ですが、じんわりと心に響くものがある一冊です。