小学生を対象とした絵本の読み聞かせボランティアをしています。この「かじかびょうぶ」は一番感情移入ができた絵本です。かじか蛙のためにかじか沢のある山を売らずにすませた事から、沢山のかじか達が絵になって入りこんだびょうぶを守り、働き者になった菊三郎。幸せに暮らし、年老いた菊三郎からかじかびょうぶを無理矢理買い取ろうとした殿様の使いの手からかじか達はざわざわと出て行き、びょうぶは元の古びょうぶになってしまった。
「それでよい、みんなかじか沢へ帰るがよい」
菊三郎最期のこの台詞を思いをこめて語る時、いつもジンとしてしまいます。この台詞が言いたくてここまで読んで来た、そう思える瞬間です。機会があればまた子ども達の前で語りたいです。