海外へ絵本を贈るボランティアをした時に担当したのがこの作品でした。以前から知ってはいましたが、より身近となり、忘れられない一冊となりました。
林明子さんの作品は、日常生活における少しだけ特別な場面を描いたものが多いように思います。この作品もタイトルどおり【はじめてのおつかい】がテーマ。【おつかい】は日常的ですが【はじめて】は特別。日常の中で誰もが経験するちょっとした冒険ですよね。
一人でのおつかいはお姉さん(お兄さん)になったようで、とても嬉しく誇らしいことですが、反対に不安で心細くもあります。そんなドキドキをそのまま絵に描いてしまうところはさすが!です。
我が子供たちは3歳・4歳で初めてのおつかいを経験しました。前を見て歩いて行く子供たちの顔を見ることはできませんでしたが、きっと《みいちゃん》と同じような表情をしていたんだろうなぁ。そして家の前で待っていた私のところへ、嬉しそうに、そして晴々しく走り寄ってきた子供たち。《みいちゃん》もこんな顔で坂を下りていったんだろうなぁと思いました。