ノルウェー人であるハムズンが、自分の子どもたちをモデルに書いた
物語。兄、弟、妹、そのまた妹の四人きょうだいなのだけどで、兄で
あるオーラと弟のエイナールのやりとりを読んでいて、自分が小さか
った頃、弟に対して抱いていた気持ちを思い出してしまいました。
弟は、やんちゃで調子がよく、それに対して兄は、静かにひとりで
どこかに隠れて本を読んでいたいタイプ。
きっと、兄や姉の立場である人は、オーラに、弟や妹の立場である人
はエイナールに感情移入して読むのではないかなあ。
ローラ・インガルス・ワイルダー『大きな森の小さな家』などもそう
だけど、昔の、大自然の中で家族が暮らす物語が大好きです。
モノはそれほどないけれど、かわりに心が豊かだろうなあっていつも
読んでいてうらやましくなってしまうほどです。
この本にとても愛着を持っている中川李枝子さんは、おねえさんなので、
やはりオーラと自分を重ねて読んだようです(解説に書かれていました)。