この本を読んで、あらためて中途の身体障がいというものを考えました。
生来の身体障がいと違って、元気な頃の自分を持っているミキちゃんには、1輪車に乗ったあの子という友だちがいました。
普通校に障がい者設備がないからと、養護学校(支援学校?、特別支援学校?)に通い始めたミキちゃんは、発語も充分でない友だち、心臓が悪くて普通校に通えない友だち、いろいろな障がいを持った友だちと出会いました。健常の世界と障がいの世界を知ったミキちゃんは、普通校に戻っても心豊かに生きていくことでしょう。
多くの障がい者の中には、一般社会の中で生きていくことのできる障がい者がいる一方で、介護がなければ生きていけない障がい者がいます。
個人差、個体差がある中で、真剣に共生社会を考えるのには、とても深みを持った作品です。
ミキちゃんが、障がい者世界への窓口を作ってくれたような気がしました。