「なにこれー!へんだよね?」
「こんなのうしじゃないよ!」
さかなが想像する地上の生き物のページで子供たちは大笑いでした。
本当に絵が素敵で楽しいのです。そして谷川俊太郎さんの訳したことばはシンプルでリズムがあり読みやすい。うちでは二人の子供たちに読み聞かせましたが、きれいな絵を見つめながらすんなりことばが入っていっているようでした。
仲良しだったおたまじゃくしがかえるになり、きしにあがっていくのをうらやんださかな。そしてある日もどってきたかえるから地上の話を聞いて想像をふくらませます。とうとう夢見る世界をみようときしへとびあがったさかなは、いきもうごくこともできずかえるに助けられます。
水にもどされたときの絵は逆にそっけないくらい。そのかわりに文章がいままでとうってかわって五感を刺激する豊かな表現となっています。
自分の中にある水中のひかりや音の記憶が呼び覚まされます。
最後は自然と力をいれて読んでしまったのですが、子供たちは果たしてかんじることができたかしら?
・・とみてみると
「やっぱりさかなはさかなだよ」と、あっさり味わったようで、あとでさかなの想像のページをめくり楽しんでいました。