このお話は大きい物が好き、小さい物が好き、と言う基準で物事を選び、物語が進んで行きます。しかし、ヤマネくんは自分の選んだものが、満足のいく結果にならなかったのですが、その時の行動や言葉がとてもまっすぐなのです。そんなヤマネくんにクマさんは、最初は「とりかえっこする?」と聞きますが、ヤマネくんが頑張ってみる事と伝えると、手は出さずそっと見守り続けます。(文章にはありませんが、絵が心配そうに見守っています)
大人でも自分の選んだ道が満足の行く結果にならなかったとき、他人をうらやましく感じたり、何かのせいにしてしまいたくなる事があるのに、ヤマネくんはまっすぐ自分の気持ちと結果を受け止め、行動しています。そんなヤマネくんに大人な優しさで対応しているクマさん。どちらも見習っていきたいと感じます。
しかしこの本、全く教訓臭さがなく、とっても可愛いらしいです。クマさんとヤマネくんと一緒になって、ケーキや苗を選びながら、読んで行くととっても楽しいですよ。