うさこちゃんのクラスにみみのたれたお友達が転校してきます。彼の外見の特徴から、みんなは「だーん」という本当の名前ではなく、「たれみみくん」と呼びます。だーんくんの悲しい気持ちに気がついたうさこちゃんは・・・。
いじめの問題などが頭に浮かぶ深いお話だと思いました。相手の気持ちに気がついてみんなに呼びかけをできるうさこちゃんは本当にすばらしいと思います。小さいうちから是非読んで親子で話し合いたいテーマの絵本でした。
ただ、ひとつ気になったのが先生がだーんくんを紹介するときの「みなさんとちっともかわらないこですよ。ほんのちょっとちがっているのは、そのこのみみかもしれませんね。」という言葉がとても気になりました。子供も大人も一人一人それぞれ違うのだからあえて、その子の特徴を先生という影響力の大きい立場で軽はずみに言うのは軽率すぎると思います。差別化するような言葉に聞こえ読むのに抵抗がありました。ただ、全体を通してとても考えさせられるお話なのでこういった部分もふまえて、子供さんとお話しするいい機会になると思います。特に集団生活のはじまった園児さんにおすすめです。