長さんの作品には大好きなものがたくさんありますが、
この絵本には、自分の子どもが赤ちゃんのときに出会えていたらよかったなあって思います。
プアーという文字とともに、「わんわん」がどんどん変化していくようすに、小さな赤ちゃんはどんな反応をするんだろうなあ。10歳になってしまった息子は、「ありえんし!」っていうだけですけどね。
でも、「わんわん」のありえない変化を思いついて、それを絵にして、文字を「プアー」にするっていう発想は、長さんしか思いつかないのではないでしょうか。
しあげをなさった和田誠さんもきっと長さんの才能に賞賛しながら完成させて下さったんだろうなあって思うと、一冊の小さな絵本に、すごく大きな価値があることを考えざるをえません。
読み聞かせをするときは、何度も出てくる「プアー」の言い方をどうしようかなって迷いました。うれしい迷いではありましたけどね。