アイヌの神話。
アイヌの神話に興味を覚えて、この絵本を探してきました。
面白い表紙絵です。この絵を書かれたのは宇梶静江さんといってアイヌの詩人で布作家でもあるそうです。作者:津島さんとのコラボしている絵本シリーズではすべて宇梶さんの刺繍とパッチワーク(でしょうか?)の布絵本となっています。
タイトルである《トーキナ・ト》というのは実は意味は不明だそうで、伝承文化であるアイヌ伝説の中にはよく出てくる言葉だそうです。
この絵本では《トーキナ・ト》と掛け声とともに、1ページ1ページ進んでいいます。
アイヌの物語は「日本書紀」や「古事記」などに収められている日本神話とはまた違う神さまですが、人間とのやり取りや人間臭いキャラクターなどが登場するところは似ているはそうだな〜と、思いました。
ちなみにこの絵本の表紙にフクロウが描かれているのは、主人公の神さまは人間が見ると“フクロウに見える”といわれていたからみたいです。
最後の方に登場する“フクロウ(妹)の神さま”を助けに行ってくれた「アイヌラック」という神さま(半分人間の血が流れているとされる)は、別名『オキクルミ』とも呼ばれていて、
どうやら日本神話でいうと“日本武尊”や“大国主命”のように、いろいろな伝説が残っている人物で、アイヌの初代ヒーローらしいです。