何故こんなにも惹きつけられるのか…
私はこの絵本がずっと気になっています。
逃げ出した白い牛を捕まえるために、次々にやってくる助っ人のおじさんたち。
繰り返し白い牛を評するその言葉や、白い牛に翻弄されて帰ってくる様子は
穏やかなユーモアで描かれていて、全体にゆったりした時間が心地良い。
ちょっと褪せたような色遣いの、細かく描き込まれた絵からは、
デニムの、ネコの毛の、草の実の、トウモロコシの葉の質感が伝わってきて、
昔の外国の映画を見ているようでした。
そして予想通りではなかった結末にも、繰り返し読む内に、これでいいか〜と
思ってしまうのでした。