小学生の頃に夢中で読んだ「大草原の小さな家」シリーズ。早く娘にも読み聞かせたくて、前々からその日が来るのを待ちわびていましたが、この絵本に出会い、はるか遠くに思われた夢が、こんなに早く叶えられました。娘が4歳になったクリスマス。サンタさんから届いたプレゼントの1冊が、この絵本でした。
単に子供向けに書き直された物語ではなく、抜粋の仕方も、日本語訳も、原作の雰囲気を大事に、そのまま再現したような、大人にも読み応えのある構成となっています。それに加えて、絵も素晴らしく、幼い子どもたちにも、インガルス一家の絆の強さや、物のない時代の心の豊かさが、その温かい絵を通して伝わってくることと思います。
とうさんとかあさんが、雪の上にシロップをたらして作ったキャンディ。クリスマスの朝にかあさんが焼いてくれたパンケーキの人形。暖炉につるした靴下の中の真っ赤なミトンとペパーミントキャンディ・・・娘も、ローラたちと同じように、目をきらきらさせて、嬉しそうに見入っていました。いつの時代にも、子どもが喜ぶものは変わりませんね。
娘は、1ページごとに、「これは、だれ?メアリー?この子は、いとこ?」と確かめながら、ローラたち家族に馴染んでいこうとしている様子でした。そして、クリスマスが過ぎても、「ママ、クリスマスの本、読んで」と言って、この絵本を持ってきます。母から娘へ伝えていく絵本が、また1冊増え、嬉しい気持ちでいっぱいになりました。