立派な尻尾を持っているオタマジャクシのケロリは、魚だって亀だってザリガニだって怖くありません。
「大きくなったらこの池の王様になってやる」
自信満々のケロリでしたが、大きくなるにつれなぜか尻尾が小さくなっていきます。そして、とうとう自慢の尻尾は消えてなくなり…。
傍若無人な悪ガキ時代を経て、成長期にはどの子どもたちも、自分の本来の姿や実力を知っていきます。
小さな頃は何でもできる王様だと思っていた子も、体が大きくなるにつれ、自分が特別ではない事に気づいていくもの。
ケロリの成長には、そんな子供たちの葛藤が重なるような気もしますね。
まじめに考えると、そんな堅苦しい話になってしまいますが、この絵本自体は、子供たちが親しみやすいオタマジャクシとカエルのお話ですから、小さな子供さんから楽しめます。
入園前から小学校低学年位までに向いている絵本です。