女の子が通う、優しいおじさんとおばさんのいる花屋さん。
ある日突然シャッターが下りたままになります。
最初に読んだときは、再び開店してよかったーと思いましたが、
「おばさんは、まだまだがんばる」という言葉に、はっとしました。
おじさんがいないのです。日常の中で人が一人亡くなるって、
こういうことなんだなーとしみじみ思いました。
生きているものにとっては、生活はまた続くのです。
悲しんでばかりいられなくて、その人のいない日常を始めないといけないのです。
明るく振舞っているおばさんに、切なくなりました。
大島さんの力強い明るい絵がこのお話を湿った雰囲気にしていません。
子供には少し難しいかもしれませんが、情緒的な素敵なお話でした。