この本にはいろんな魅力があると思います。
一色づかいの絵。でも、写真のように細かく描かれていて、カラーに負けない迫力です。古きよきアメリカをただよわせるような家の内部のようすなど、居たことがないのになつかしさを感じます。
そして、石井桃子さんの訳。よけいなコトバは何一つなく、こけももがバケツにはいる音ポリン・ポロン・ポルン!は、とっても心地よく。こけもものおいしさや子どもの無邪気さ、お母さんの落ち着いた態度を、安定した文で表現していると思います。
怖い場面もでてくるかと思いましたが、最初から最後までなぜか安心して読めてしまうところ、この本の偉大さですね。