表紙から一気に昔話の世界へ誘ってくれます。
『やまなしもぎ』という題名はやや難しい言い回しですが、
表紙でイメージがしっかり伝わるような気がします。
病気の母のために山梨もぎに行く三兄弟。
長男も次男も途中で出会った老婆の言いつけを忘れて
沼の主に食べられてしまいます。
三男は言いつけどおりにしてうまく山梨をもぎにかかりますが・・・。
この沼の主がなんとも不気味です。
だんだんと様子が明らかになるので、物語に深みが出てきますね。
民話独特の繰り返しのリズム、やはり声に出して読み語りたい作品ですね。
三兄弟の母を想う気持ちがとても嬉しく思いました。
偶然母の日に読んで感動してしまいました。