草むらで、仲間の虫たちと楽しく歌を歌っていたすずむしケンゴ。
ある日、ブルドーザーが整地を始め、仲間はてんでばらばらに逃げていきます。
ケンゴも最後まで抵抗しますが、非力を知ると、出て行きます。
ケンゴは飛んでいき、そこにある自然や生き物達と再び歌を歌い・・・。
リンリルリー。
すずむしを飼ったことがあるので、その音色が蘇ってくるようです。
決してあきらめない、ケンゴの強い意志が伝わってきます。
だからこそ、見出す自信。
文章は擬音が多く、やはり音読で味わいたいですね。
絵は不思議な印象の筆跡で、優しくもあり、力強くもあり。
読後は不思議な余韻が残りました。