絵本の流れは淡々と流れる日常です。
その中で登場する2人の主要人物の心境の変化や街の様子、何もかもが素晴らしく鮮明に描かれています。
絵は鮮やかな色遣いで、とても奇麗です。
字がないのですが、それがまたこの絵本の雰囲気をより一層深めています。
内容的には、哀愁めいた雰囲気が強いのですが、読み終えた後は心に小さな灯がともったような、ホッとするような気持ちになります。
初めて読んだとき私は、絵本でこれほど人を感動させられるものだったのか、と驚愕しました。
絵が美しい上に字がないので幼い子供に与えるのも勿論良いと思いますが、
「いつも通りの今日」をお過ごしの大人の方は特に、是非この本を読んでみて下さい。
気を張り詰めてる時は肩の力を抜いてくれ、寂しい時にはホッとさせてくれる絵本です!