テキサス州の昔話だそうです。
日照りと飢饉に見舞われたコマンチ族。
まじない師が聖霊に呼びかけたことによると人間が自分のことばかりを考えて大地に何も返そうとしないことが原因だと言うのです。
「ひとりでいる子」と呼ばれている子は考えるのです。
いけにえとして何を捧げたらいいのかを。題名になっている『あおい花のじゅうたん』とはブルーボンネット、ルピナスだそうです。
ルピナスと言うと思い浮かべるのは『ルピナスさん』ですが、
ルピナスの花言葉は「空想、母性愛、私の安らぎ、貪欲」だそうです。
貪欲というのが今ひとつぴったりときませんが、世界を美しくすることを実践した『ルピナスさん』の花の由来ともいえるこのお話に、
ある少女の自己犠牲とも言える美しい心があったことで、またルピナスという花を愛でる気持ちが強くなった気がしました。