町に住む、1匹のちいさなねずみとお月さまの物語です。
まんまるお月さまは、すぐそこに見えるのに、いつだって手が届きそうで届かなくて。
幼かった頃の記憶が蘇ります。子供心に、見えるものにはきっと触れられるはずと
信じてた、あの頃。
さとうわきこさんの絵と文章、
『ばばばあちゃん』シリーズとはまた違った趣があります。
町の様子や森の風景を、線だけでこれだけ立体的に描けるなんて、すごいです。
その線を生かした淡い色彩も見事です。
秋の夜長に、ふたたび読んでみたいと思いました。
最後のページ、『つれあい』という表現は子どもにはわかりにくかったようです。
「おくさん」でもよかったのでは…。
それにしても、
お月さま、最後まで、かじられなくてよかったね(^-^)