【奄美のくろうさぎ】のお話。1000万年も前から生き続けている奇跡のうさぎなんだそうです。その【くろうさぎ】が子供を生み、育てていく様子を描いたのがこの本です。
山の奥の巣穴で子供を生んだ【くろうさぎ】のお母さんは、おっぱいを飲ませた後、赤ちゃんを残して森へ帰って行きます。目を覚ました赤ちゃんは、お母さんがいない暗い巣穴で泣きながらまた眠っていきます。次の日、お母さんは戻ってきておっぱいを飲ませると、また森へ帰って行こうとします。それを引き止める赤ちゃん。でも連れては行けません・・・
【くろうさぎ】は、それを2日に1度繰り返すんだそうです。
この本は娘が4歳の頃に初めて読みました。「お母さんは何でいなくなっちゃうの?」「赤ちゃん可愛そう」と不思議そうでした。常に子供と一緒にいる私たち(人間)。私も【くろうさぎ】の”子育て”を完全には受け入れることができませんでした。でも【くろうさぎ】の親子の絆の強さや、生命力の強さには感動です。
お話の深い部分まで理解するのは難しいかもしれませんが、4歳ぐらいでも大丈夫です。娘も「可愛そう」と言いながらも、何度も何度も繰り返し読んでいました。私たちの知らないところで、こんなにも強いいのちがあるということを、教えてあげられる一冊です。