ロシア軍の侵攻を逃れ、国外に避難した作家の絵本です。
言葉はなくて、読者個々人に解釈を委せる形ですが、ウクライナのおかれている現状を鋭く叫んでいるようです。
鉄条網の張り巡らされた街で、鉄の蜘蛛が少女を狙っています。
ミサイルが着弾します。
少女の支えは黄色い蝶々ですが、ウクライナを思う心の象徴のようです。
数え切れないくらいの蝶々が、鉄条網を取り払ってくれたら、どんなにも安心できるでしょう。
次第にウクライナ国旗の青と黄色に画面は染まっていきます。
それを見つめるウクライナの人々の願いと祈りが伝わってきます。
ウクライナの戦いは、まだまだあかるい兆しを見せてくれません。
いつになったら平和になるのでしょう。
この絵本の続きが明るいものであることを祈ります。