いくつくらいから、この絵本の意味が理解できるようになるのかは分かりませんでしたが、息子が2歳くらいから家にはおいてあります。
すると、3歳後半くらいから、何度も「読んで」と持ってくるようになりました。
幼稚園で手のないことを指摘されて、怒るサッちゃん、困るお母さん等々、障害を抱える子どもを取り巻く環境や人々の気持ちをすごく分かりやすく、丁寧に描いているように思います。
そして、読み手の私はいつもお母さんがサッちゃんに障害について説明するシーンでジーンときてしまいます。
事実を、事実として、しっかりと伝えるということ。そこには一見残酷さがあるようにも捉えられるかもしれないけど、事実をきちんと伝えて、それでもあなたを愛しているという気持ちを一緒に伝えることで、事実を受け入れることを見守る。親にできることはそれなんだろうと感じました。
その話し合いは、障害のことでも、何のことでも同じなんだと思います。
嘘をつかないこと。時には、それは親にとってしんどいことかもしれないけれど、そのしんどさを親が抱えなくて子どもが抱えるようになれるわけがないんだと思います。
息子はこのストーリーの意味を全部は理解できていないのかもしれないけれど、怒っている気持ち、悲しい気持ち、優しい気持ち、そういうものは理屈でなく感じているように見えます。
これからも、何度も読んで、そのうち息子が色々質問してきたら、いっぱいお話したいなと思いました。