「みんなちがって、みんないい」
最近、この言葉を本当によく見かけるようになりました。
お互いを大切に思う。その思いを大切にしましょう。
人はそういいます。
でも、この言葉の本質を、私たちは本当に分かっているのでしょうか?
お子さんが、障害を抱えておられる方の話を聞いたことがあります。
日々繰り返される、お子さんとの壮絶な戦い。
周りの人の、冷たい視線。
彼女は、いっそのこと子供が死んでくれたら、とまで言っていました。
こんなこと、思ってはいけないことだと分かっている。
母親なのに、自分は鬼だ。
彼女は、深く傷つき、疲労困憊で、今にも崩れ落ちてしまいそうでした。
常識で考えれば、彼女は責められるべきでしょう。
でも、彼女が普段の一日をどう過ごしているかを聞いて、
私は言葉を失いました。
彼女を責められる者がこの世にいるのだろうか。と私は思いました。
「死んでほしい」彼女に、そこまで言わせてしまう現実。
それは、今私たちが住んでいる、日本のどこかにあるのです。
障害を正しく理解すること。
それが一番なのではないでしょうか。
この絵本は、小さい子にも訴えるものがあると思います。
ぜひ、すべての子供にこの絵本を読んでもらいたい。
「みんなちがって、みんないい」
と心から分かってもらうために。
自分と違った人を見て、顔をしかめるのではなく、
「この人には何が必要なのだろう」と考えられる大人になってもらうために。