濃紺一色で描かれた、夜を空気を感じさせる繊細な絵と短い文章。
しん・・・とした雰囲気の中、動物の鳴き声が遠くから、かすかに聞こえてくるようです。
何度か登場するかけすとかえるは、男の子が特に好きな動物でしょうか?
途中、
「おとこのこが、がっこうへむかって ゆっくりあるいていきます。」
のページで、あれ、と思いました。
夜にがっこうにむかうの?
何度か読み返すと、後半続けて登場する男の子の服や雰囲気も少しずつ異なり、
時間の流れには沿っていないようにも感じます。
もしかしたら、寝る前の儀式なのかな?と思いました。
ベットの中、現実から夢の世界に向かう途中のぼんやりした時間に
男の子が自分の好きなものやその日あったことを思い浮かべ、
かけすたちにお休みを言ってから眠りに落ちるのではないかな?と。
真っ暗(濃紺ですが)になったページの後の最後の「おやすみ。」も
男の子が眠りに就いたのを見届けたお母さんの言葉のようにも思えてきます。
子どもの寝顔を見ているような、柔らかな読後感でした。
残念ながら息子の反応はあまりありませんでしたが、
(昼間に読んでしまったのも悪かったかしら?)
後でペラペラとページをめくったりしていたので
また眠る前に読んでみたいと思います。