キリスト教圏の家庭では、聖書はもとよりクリスマスの前にこんな絵本を開いて親子で語り合うのでしょうか。
ブライアン・ワイルドスミスさん作という事で期待して開きました。
金箔の縁取りの絵が厳かな雰囲気を伝えてくれます。
新約聖書の福音書(マタイ伝、マルコ伝、ルカ伝、ヨハネ伝)をもとにイエス・キリストの誕生から復活 (受胎告知 〜 聖霊降臨 )までの生涯が丁寧に描かれています。
中世宗教画を髣髴とさせる独特な構図や、細部にまで行き渡った緻密な筆運びに唸ってしまいました。
人物の表情・仕草そして背景どれも素晴らしい。
主人公イエスの存在感のある有難い姿も説得力があります。
絵本ならではのカラフルさ溢れる作品です。
よく見ると原色がとても多く使われているのですが、不思議なことに主張が強すぎず抵抗感がありません。
信者さんのご家庭でなくとも、この絵本を開き「イエス様の物語」をクリスマスの月に語りあってみてはいかがでしょうか。
中高生・大人の方も思わず聖書を読みたくなるやも知れません。
かつて幼稚園の聖劇でヨゼフを演じた息子が読み、クリスマスプレゼントの起源に「ほ〜〜〜!」。
神の国や復活など彼にとって理解・イメージしがたい事を質問され、にわか宗教解説者として苦慮しました(笑)。
原始キリスト教時代へ少々興味を持ったようです。