「雨は夜更け過ぎに/雪へと変わるだろう」、あまりにも有名な山下達郎さんの楽曲「クリスマス・イブ」の歌い始めの歌詞です。
やっぱりクリスマスには雪が似合います。
そんなことを思うのは、世界中の子供たちもそうで、シビル・ドラクロワさんが描いたフランスの絵本『クリスマスに ゆきがふりますように』に出てくるリュシーと弟のユリスも「ゆきのふらないクリスマスなんて、プレゼントのないクリスマスみたい」とため息をついています。
そんな二人にアイスランドのおばさんからスノードームのプレゼントが届きます。
この絵本はこのスノードームがもたらす、とっても素敵な雪のクリスマスのファンタジーです。
「スノードーム」といえば、思い出すイラストレーターがいます。
安西水丸さん。
2014年に亡くなった水丸さんは「スノードーム」の収集家としても知られていて、作品でもたくさんの「スノードーム」を描いています。
「手で振ると雪が降る。そういうロマンチィックな発想が好き」と語っています。
この絵本も「ロマンティックな発想」で描かれたのでしょう、雪の中で遊ぶ子供たちの楽しそうなことといったら。
大人たちが忘れているような世界がそこにあります。
そして、クリスマスの朝。
目覚めた子供たちを迎えてくれるのは、雪のクリスマスとパパの大きな声。
「メリークリスマス!!」