介護現場でブックトークをしている、読み語り仲間が
「大人向けの絵本」研究の際、紹介してくれた作品です。
うさぎの看護士さんが、たぬきのおばあちゃんを車椅子で散歩に連れて行ってあげています。
感謝するおばあさんに、うさぎは、過去の失敗を語ります。
実は若い頃、亡くなる前のオオカミのおばあちゃんの「抱きしめておくれ」の願いを
叶えて上げられなかったというのです。
うさぎの純粋な気持ちに打たれます。
なにより、抱きしめること、抱きしめられることの意味を実感します。
『しゅくだい』の高齢者バージョンといったところでしょうか。
いえいえ、本文にもあるように、子どもだけでなく、いくつになっても、ですね。
ちょっと高度な内容ですが、いもとさんのふんわりとした絵が
動物たちのキャラクターと相まって、優しく心に響いてきました。