大きな町の、小さな家に、おばあさんと猫が住んでいました。
窓から見えるのは、灰色のたてもののかべばかり。
そんな厳しい住宅環境のなかで、
「すてきな おそとがあったらな」
それが、ふたりのねがいでした。
なんて、ささやかな願いなんでしょう。
ふたりで、いたわり合いながら、つつましく暮らしている様子は、それだけで幸せが伝わってきました。
そして、『おそとがきえる』珍現象!
でも、そのことを、楽しい出来事に変えてしまうところが、また素晴らしい。
『すてきなおそと』を実現するために、ふたりがずっと続けていることも、なかなかいい考えだと思いました。
時々、聞こえる二人の歌声、そして、ぬくもりの感じる絵に、幸せを、いっぱい感じることができました。