この話が「ミスター・ベン」シリーズ第一話でした。
淡々とした物語の語り口調が面白いです。
ミスター・ベンが何気なく入った路地裏の貸衣装屋。そこには気に入った服を試してみるための「きがえべや」というのがありました。
この「きがえべや」が不思議空間に繋がっていて、ある種のファンタジックな世界への扉になっています。
この発想と、わざと線だけで描くページとカラーで描いたページを交互に入れて描いてあるようです。
この互い違いな感じが、なかなか面白いです。
物語は長すぎず短すぎず、読みやすいです。
主人公「ミスター・ベン」の、穏やかなのに機転が利いて、動きも機敏なところが魅力的です。
もしも腕に心得があるのなら、私もこの「きがえべや」を通って、不思議な世界へ行ってみたいです。