1月15日は小正月。
年末年始と多忙だった女性たちが一息つけるということで、女正月ともいいます。
この日食べるのが、小豆粥。
小豆の赤に魔除けの力があるのだとか。
日本には、こういった節目の日に、その日にちなんだごちそうを頂く、
とても大事にしたい習慣があります。
一年のそんなごちそうを絵本にしたのが、
イラストレーター谷山彩子さんの『ごちそうごよみ』。
冒頭に書いたような小豆粥をはじめ、
正月のおせちからひなまつりのごちそう、春の彼岸、花見弁当、
ちまき柏餅、初夏の半夏生に頂くタコ料理、月見だんご、冬至のなんきん、
といったようにたくさんのごちそうが、
なんともやわらかいタッチの絵で表現されています。
和のテイスト、フェルトのような絵と呼べばいいでしょうか。
そうして、順に見ていくと、
この国の四季がなんとも豊かなものであるかが実感されます。
例えば、彼岸の時のごちそう、ぼたもちとおはぎの違い。
春の彼岸はぼたんの花からとって、ぼたもち。
秋の彼岸は萩の花から、おはぎ。
といったちょっと友だちに話したくなる豆知識も満載。
一年中楽しめる、絵本です。