最近、レオ・レオニの作品を読んで、内容が深いことに感心してこの本も借りてみました。
「えらくなりすぎた ねずみのはなし」という副題がついています。
にげることが唯一の自慢のこわがりやのねずみ・セオドア。ものいう青いきのこの「クイルプ」を「ねずみがいちばんえらい」と訳してしまいます。みんなにあがめられていい気になるセオドア。
ウソをついてできたいいことって長く続かないものだと思いました。息子も読んで「あ、ウソついちゃった」とわかったみたいです。認められたいっていう気持ちは誰にでもあるものです。セオドアのしたことは責められるかもしれないけれど、少しは同情もしてしまうなと思いました。
ねずみ年ということもあり、レオ・レオニの作品を目にすることが多くなりました。人間の心にひそむものを描き出すのがうまいと感じています。他の作品もどんどん読んでみたいものです。訳は私の好きな谷川俊太郎です。