はるかが読んでいる絵本の中のおばあさんが、自分を切り抜いて本から出してほしいと言います。切り抜いたおばあさんは前のページに入ると若返り、後ろのページに入ると大人になりました。時をさかのぼったり時を戻ったりしながら、おばあさんだった女の子は、少女から大人へ、大人から少女へと変わっていきます。
ちょっと大人びた、クールなはるかが、恋人と一緒にいられるようになった娘になったおばあさんの恋愛をどのように受けとめたのか、はるかの心にどんな想いを残したのか、とても気になります。
現実の世界のはるかは鉛筆で描かれ、おばあさんだった女の子は、ペンで描かれていて、そのコントラストは不思議な世界を作りあげています。
中学生、高校生の女子に読んでもらいたい一冊です。