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わたしを 描く」 ヒラP21さんの声

わたしを 描く 作:曹 文軒
絵:スージー・リー
訳:申 明浩 広松 由希子
出版社:あかね書房 あかね書房の特集ページがあります!
税込価格:\1,980
発行日:2024年03月05日
ISBN:9784251099723
評価スコア 4
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みんなの声 総数 2
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  • キャンバスの与えた試練

    なんとも重厚な作品です。
    初めてキャンバス地に描いた絵で、少女は初めて挫折と屈辱と苦しみを知るのです。
    父親の英才教育で、自分の絵に自信を持ったウロでした。
    初めて買い求めた、自分の名前と同じ雨露の麻で作られたキャンバス地は、突然亡くなった油絵の大家が注文したものでした。
    キャンバスに描いたのが自画像だということが意味深です。
    描いた自画像は、翌日には絵の具が流れて見る影もない醜い姿でした。
    キャンバスの生地がウロを拒んだのでしょうか。
    ウロに己の虚栄心を突きつけたのでしょうか。
    ウロは、7回も自画像を描き直します。
    7回も醜い姿になった自分の姿に直面します。
    直視できないので、父親の作っている花柄の布地を被せて、誰にも見せようとしません。
    ウロは、闘っていたのですね。
    キャンバスの生地とではなく、自分自身と。
    それだから、母親に捨てられたキャンバスを探しあてて再挑戦した時に、憑き物が消えていたのです。
    どうして8回目にちゃんと絵が残せたのかは謎です。
    朝日につつまれ、にっこり笑っている少女の姿だということが印象的です。
    笑えてよかったですね。

    翻訳本だから直接は関係ないかもしれませんが、私は少女の名前のウロから、木の洞(ウロ)を想像しました。
    木にポッカリと空いた洞は、自分の心を吸い込むような不思議な穴です。

    この絵本は、曹さんとリーさんが描いた洞かも知れません。

    投稿日:2024/05/24

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