主役は、小さくてせわしなく動き回ってミツを探すハチドリですが、正反対にゆったり這って歩き内省的なマイマイこそがこの絵本の共演者かも知れません。
ハチドリは、自らの美しさと速さを誇ってはいるけれど、あまり考えることは得意ではないのかも知れません。
見る前に飛ぶ、思考はあとからやって来る、そんな人を見かけますが、帰り道も解らず、自分自身も掴めないようでは困ってしまいますね。
ハチドリは、マイマイにいろんなことを教えられました。
自分の来た道をはっきりと残すことの大切さ、自分自身を常に見つめることの大切さ、そして何より人のことを考える思いやり大切さを。
ハチドリは、バカにしていたマイマイに助けられたのです。
華やかではないけれど、トップランナーではないけれど、そんなマイマイに私は憧れます。