ペンだけで描かれたというその絵の細かさに、正直驚きました。
5年かかったというのも納得。
作者の情熱や、努力を感じることができます。
オムニバス形式のこの作品。4つのお話でできていますが、最後の話にはそれまでの登場人物がみなでてくるので、1つのお話のようにも感じます。
ちょっぴりせつないけれど心温まる夢のあるお話や、職人技のすごさ、物事を根気よく続けることを感じることができるお話など様々。
全体を通して「夢」をテーマにしている印象を受けます。
その独特な雰囲気、絵本のつくり(量も多く値段もはります)から、大人向けと言われることが多いこの作品。
確かに一部どぎついと感じられる場面もあって、小さい子への読み聞かせには向かないと思います。
けれども小学生くらいになると好きだと思う子はいるだろうし、逆に大人でも苦手だと思う人もいるでしょう。
要は好みの問題だと思います。
個人的にはとても興味深く、楽しみ、感動を味わう部分もありました。