漫才コンビキングコングの西野亮廣さんによる初めての著書。
題名にもある、キネマ(映画の意味)の通り、
4つの別々なショートストーリーが、
いい塩梅に絡み合っている印象です。
モノクロで銅版画のように細かい絵は、
様々なサブストーリーも内包して、まさに映像的です。
グッドモーニング・ジョー:
天文台に住む銀歯のおじいさんとケンヂ少年の交流ですが、
星空コーディネーターという設定にビックリです。
星を動かすという発想に、拍手!
赤いハシゴ:
ハシゴ屋のトキオが主人公ですが、
何とも昭和なシチュエーションがいいですね。
夢ある展開が、驚きのラストへ。
ドンドコ山のバケモノ:
バケモノのヤクが、無垢な少女に出会って、驚きの行動に出るのですね。
鳴り響く太鼓の音に既視感、同じ時空が重なります。
Dr.インク:
なんと、世界中の人々の夢の脚本を書く!?
この造形に脱帽です。
そして、全3作の伏線が回収されます。
ほら、もう、生き生きとした動画が読者に立ち上がります。
小学校中学年くらいから大人まで、やや難解ですが、体感できると思います。