何となくネットで本の検索をしていて「おへんろさん」というタイトルに惹かれ、図書館で探してきました。
今どき、「おへんろさん」なんて言葉自体死語になってしまったような気がします。
この作品は、井口文秀さんという方が絵を描かれています。
表紙には『第26回青少年読書感想文全国コンクール☆課題図書』というシールが貼ってありました。
初版は1979年10月です。そして、1980年5月の段階で第4刷発行と書いてあるので、かなり売れていた絵本だと推測されます。
なんとなく知っているつもりでしたが、「おへんろさん」ってなんだろうと、この本を読んだことで改めて調べてみました。
元々の意味は海沿いの道や土地での修業を意味したらしいのですが、今は「四国の八十八の寺をめぐる遍路(巡礼?)」の意味を持っているようです。
この作品では家族を失った女の人が、「家族の想いお弔いをしている旅」として捉えていました。
こういうことが自然に行われていた時期が、日本にもあったのだということを、今の子どもたちにこの絵本で紹介してみたいなぁと、思いました。