とてもかわいらしい兄弟が、ほのぼのとした雰囲気を出している表紙。
でも内容はとても重く、深く考えさせられるものです。
そう、この兄弟は戦争で親を亡くした孤児。
自分も悲しみでいっぱいであろうそのお兄ちゃんは、弟のことを思って決して泣きません。
そのけな気で優しいお兄ちゃんの愛情に心打たれます。
戦争がなくなることを望み、自分もまた未来に向かって希望を持ち続ける姿は、9歳の子供とは思えません。
これだけしっかりとした子になったのが戦争のせいだとしたら、何だかとても皮肉です。
でも、こういう子供がいるのが現実なのです。
作者の後記も是非読んでもらいたいです。
多くの人に知ってもらうこと。
それが世界を平和にするための第一歩だと思います。