良書は、文と絵の最高のコラボレーションですよね。
『ちいさなあなたへ』は最近のベストセラーで、きっとロングセラーになっていくと思います。
『ちいさなあなたへ』の絵を担当したピーター・レイノルズさんの文・作です。
最後のページの“じぶんのために絵をかくこと、じぶんの声に耳をかたむけることを教えてくれた美術のダグ・コーンフェルド先生に、この本をささげる。”を読んで、きっと主人公のラモンは、ピーターさん自身だなと思いました。
絵を描く事が大好きなラモン。楽しみ悦に入り夢中なラモンに水を差す、兄の『ぜんぜん、似てない」。それから、なにをかいてもお兄ちゃんの笑い声がきこえる。ちゃんとした、ほんものそっくりにかかなくっちゃ。がんばった、でもだめだった。ラモンは鉛筆をおいた。ふりむくと妹のマリソル。彼女はくしゃくしゃの絵をつかんで、じぶんの部屋へ。おいかけてラモンが見たものは……。
原題は『ish』だそうですが、なかがわちひろさんの訳もすばらしいです。
子どもたちの創造性・独創性・感受性は個性の原石ではないでしょうか。親をはじめ大人たちは遠くから眺めていましょう。