次の皇帝を選ぶため、花好きの皇帝は国中の子供に「花の種」を配ります。
挿絵は、ため息が出るほどきれいです。細かく丁寧で、鮮やか。
大きな絵を丁寧に描いて、さらに縮小したような綿密さです。
動きもあり、季節の移り変わりも、まるで美しい実写を見ているようです。
一年後、大勢の子どもたちが花を育て、見事に咲かせた花を持って、皇帝の下に集まります。ただ一人の少年をのぞいては。。。
このお話の深いところは、こどもの視点で読むと、主人公の純粋さと、勇気。そして親の視点から、、、その父の姿勢が実に深いです。
多くの親が、そうであるように「子供のためなら、多少の事は・・・」と、なる親の姿は、ありがちですが、わが子の人生にとって何が大切かを考えさせられる、実は、深いお話だな・・と感じました。