花の大好きな皇帝が、国中の子供たちに花の種を渡して一年後に見せに来るようにと言いました。ピンの貰った種からはどんなに御世話しても芽を出すことはなかったのです。私も不思議に思っていたのですが、皇帝が渡した種には、一つ残らず火を通し、芽が出ないようにしてあったのです。ピンの勇気と誠実さに感動はしたのですが、ピン以外にもなんで子供もですが、大人にも正直な素直な人がいなかったのかが気になりました。花の咲かない植木鉢にがっかりして皇帝の前に現れなかった子供もきっといると信じたいと思いました。みんな美しい花を咲かせて宮殿に持ってきたのは、親の悪知恵だと思いたいです。でも、皇帝からもらった種からは芽が出なかったと言う子供がいてもいいような気がしました。ピンの父親のような助言は出来なかったかもしれませんが、素直な気持ち、誠実な気持ちはいつまでも持っていきたいと思いました。