「キャベツくん」シリーズに出会ってからというもの、
長新太さんのつくる世界の虜になってしまいました。
古い本に載っている長さんのインタビュー記事を探しては読み、
原画展へ行っては、絵を前にただただ圧倒されて、
現在進行形で、長新太さんの世界に引き込まれています。
「キャベツくん」シリーズの中でも、
この「キャベツくんのにちようび」は特に好きで
何度も何度も繰り返し読んでいます。
物語の序盤で突如現れる、3匹のネコ。
このネコが、なんとも強烈なのです。
キャベツくんとブタヤマさんを
「クイックイッ」と手招いておきながら、
ふたりを翻弄して
「ポクポク」と去ってゆく・・・。
そして、キャベツくんの言葉。
「あのネコは まほうを つかうネコだよ」
まほうをつかうネコ・・・。
この脱力感。
悩みも不安も、もう何もかも どうでも良くなるのです。
心が晴れて、頭の中が爽快になる。
私にとって、
どうしようもなく大切で、愛おしい絵本です。