ホッキョクグマの子どもピナークの冒険を通して、
地球環境について静かに語る作品です。
葉祥明さんの絵はシンプルですが、
北極の様子を美しい色彩で教えてくれます。
春、ピナークは双子の妹カナークとは雪穴から出て、
初めて外の世界を知ります。
ところが好奇心に駆られてカナークが行方不明。
お母さんはカナークを探しに行って、ピナークは一人ぼっちで
待つことになるのです。
ところが、ついつい目新しいものに気を取られて追いかけてしまい・・・。
北極の様々な生き物達との出会いがあります。
最後は無事に再会しますが、お母さんの言葉が印象的です。
「ピナークとカナークが、この白い世界で安心して生きていけますように。」
地球温暖化の影響を真っ先に受ける北極からのメッセージを
大切に受け止めたいです。