老農夫婦グランブル&メリーと、お手伝い坊やジョニーの平凡でちょっと大変な農家暮らしのおはなし。
ミントとチョコ色の、アメリカチックな二色刷り表紙に吸い寄せられてしまいました、画伯マックロスキー殿。どのページも躍動感いっぱい、とても楽しいです。
グランブル爺さんは「くらしはちっとも良くならん」と愚痴る。日々の食事が摂れることくらいが幸せの欠片。あぁ、それなのに災難は突然やって来る。家畜の鶏がキツネに、羊が狼に、豚が行方知れず、牛が小川で。。。食糧不足は人も同じ、ジョニーが口減らしだ。メリー婆ちゃんせめてもの詫びにと彼に持たせた「硬焼きパン」。これがドラマを起こすとは、あっぱれルース先生!
平凡、偶然、災難。グルグル周ってそれが自然だ、そう思っていたけれど、ジョニーのように運が向くでしょうか?ルース先生。しあわせってどこから来るんでしょう?マックロスキー画伯。
絵本でよかった、そう思える時代が続きますように。
岩波書店に 感謝。