優等生だと言われ、ちょっとした自信もあった中学生の果南。
影のある転校生透子の出現により、大きく心が揺れ、クラスでの立場もみるみる変化していきます。
どんどん状況が悪化し、追い込まれていく果南が、とても痛々しく感じられます、
でもそれは果南の視線で描かれていたからかもしれません。
転校生透子もまた見えないところで悩みを抱え、苦しんでいたのです。
私自身も悪いことが続くと自分ばかりが不幸で、何もかも人のせいにしたくなることがあります、
大人の私でさえそうなのですから、中学生の果南はなおさらでしょう。
他人の痛みに気付くことの大切さ。
他人のために頑張ることの素晴らしさ。
夢を持つことの喜びを感じることができます。
ラストは希望に満ち溢れ、さわやかな気分になりました。