中川ひろたかさんの作品の中でも、
また、工藤ノリコさんの作品の中でも、大好きな一冊です!!
一行目には、なにがなにを嫌うのか、
二行目には、なぜそれを嫌うのか、
そしてとなりのページには、その様子が描かれています。
ごく短い言葉がスッと胸に入ってきて、とても心地よい。
「きらい」なのに、不思議なことに 安らぎすら感じるのです。
それから、工藤ノリコさんの絵が抜群に可愛い!!
キャラクターがアップで描かれているイラストは、
工藤さん作品の中では、ちょっと珍しく感じます。
ファンとしては、新たな魅力に発見できて、これも嬉しいかぎりです!
そんな心地よい文章と可愛いイラストで
1ページ目からユーモラスな「きらい」が続き、
ふふふ、と油断したところで 開いたのがこのページ。
「きょうは きのうが きらい
そんな むかしのことなんか」
「きょうは あしたが きらい
そんな みらいのことなんか」
この2ページに、ぎゅうっと心を掴まれました。
絵本って、すごいなあ。
100文字に満たない言葉と、その言葉を包むようなイラストで、
一瞬にして とりこになってしまいました。
「最近うまくいかない」と感じた時に、何度でも開きたい。
ちょっと不機嫌なタイトルとは裏腹の、
なんとも愛おしい絵本です。